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職場改善の4つのステップとは?

 

 

みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

久しぶりに、メンタルヘルスの記事を再開します!

 

今回は、メンタルヘルス改善のためのステップと

職場ごとの改善活動の重要性やアプローチについて

書いていきたいと思います。

 

 

 

 

この記事はこんな方におすすめ!

個人向けのストレス対策の効果は薄い

 

ILO(国際労働機関)によると、

個人向けのストレス対策の効果は一時的・限定的であり、

職場全体よりは職場ごとの改善アプローチが効果的であるとされています。

 

このため、職場改善は職場ごとに取り組む必要があります。

 

 

職場改善するための4つのステップ

 

職場改善は、次の4つのステップを繰り返し行い進めていきます。

 

 

ステップ1  方針策定と職場改善の事前準備

 

 

まず最初に行うのは、以下の3点です。

 

 

ステップ2  職場検討会(グループ討議)の実施

 

次に、ステップ1を踏まえた上で

  • 職場検討会の実施
  • 良い点と改善点の討議           を行います。

 

 

 

ステップ3  改善計画の作成と実行

 

 

職場検討会で討議された内容を踏まえて、

  • 優先度の選定
  • 具体的な改善計画書の提出と実施       を行っていきます。

 

 

ステップ4  改善提案の実施と結果の記録

 

最後に行うのは、

  • 改善状況のフォローアップ
  • 改善の成果と良かった点の検討
  • 経過報告会やインターネットでの成果共有        です。

 

 

職場改善活動の実施

さまざまなストレス要因に立ち向かうために大切なこと

 

職場のストレス要因は様々です。

ですので、職場ごとにストレス要因を認識するようにし、

改善可能な項目から取り組むことが重要になってきます。

 

 

問題点の抽出方法

 

次のような情報を集め、問題点の抽出を行いましょう。

 

  • 管理監督者や事業者が把握している問題点
  • 従業員の意見により、衛生委員会で議論された問題点
  • 産業保健スタッフの助言や、外部資源からの情報

 

 

メンタルヘルス対策の2種類の評価方法

 

メンタルヘルス対策を行った際、

実際にどのように変化したかを評価することが必要になります。

 

評価方法には、次の2つがあります。

 

 

改善実施レベルで評価(プロセスの評価)

   : 改善計画がどの程度実施されたかを、訪問やヒアリングを行い評価。

 

取り組み効果レベルで評価(アウトカムの評価)

   : 職場環境の改善の取り組みが役に立ったかを評価。

     生産性の向上、休職者や欠勤率の減少、 復職率の増加、

  職場パフォーマンスの向上などを記録して評価する。

 

 

 

近年増加傾向にある安全衛生マネジメントシステム導入の動き

 

近年は、改善の評価に安全衛生マネジメントシステム(OSHMS)

導入している事業場が増えています。

 

 

OSHMSは、PDCAサイクルを回して

安全衛生管理を継続的・自主的に進める仕組みのことです。

 

メンタルヘルス対策においては、ストレスチェック結果の評価や

ヒント集を使った職場改善をリスクアセスメント*1

OSHMSの中で改善に結びつけることができます。

 

 

職場の改善の課題

 

 

職場の問題は多様で受け止めた方にも個人差があります。

一部のみに焦点を当てた改善では、対策が上手く進まないことにもなります。

 

 

このため、多くの従業員が参加し対策を練るアプローチが基本となります。

 

職場参加型の改善は、衛生委員会などの活用だけでなく

参加メンバーの選任方法や役割の周知も行い、

全社の同意を得ながら進める必要があります。

 

職場改善のための会議には、産業保健スタッフや健康管理スタッフなどが

話し合いを促進するファシリテーターとして参加すると効果的です。

 

 

※世界各国のストレス対策の成功事例のうち、

 50%以上が「職場環境の改善」となっています。

 

 

まとめ

 ◎従業員の意見によって衛生委員会で議論された問題点だけでなく、

 管理監督者や事業者が把握した問題点も職場改善活動の対象である

 

◎職場環境の改善や「心の健康づくり計画」の効果については、

 中長期的な視点を持って定期的に評価するのがよいと考えられている

 

◎職場改善の課題は、多くの従業員が参加して対策の具体案をつくる方法が

 提唱されている

*1:労働災害や事故の原因となるリスクを見つけ出し、その危険性を取り除いたり低減する方法。事業者は「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」により職場における安全に十分配慮することが求められる。

アセスメントは評価や査定を意味するが、結果に対して具体的な改善に取り組むまでの一連の流れを総合したものがリスクアセスメントである。

リスクアセスメント自体は義務ではなく、労働安全衛生法上で努力目標のような位置付けとなっていたが、2016年6月から法律が改正され、対象の化学物質を扱う職場に関してはリスクアセスメントが義務化されるようになった。