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正しいコーピングで、メンタルヘルス不調を回避

 

みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

 

今回は、以前書いた「コーピング」について復習しながら

少し掘り下げて書いていこうと思います。

 

 

この記事はこんな方におすすめ!

 

コーピングとは?

 

ストレスへの対処行動をコーピングといいます。

 

「ストレス要因」を除去したり、「ストレス反応」を軽減したりする行動のことで、

メンタルヘルスを維持・向上させるために非常に重要な行動です。

 

 

 

ストレス要因に対する「問題焦点型コーピング」

 

ストレス要因を除去するコーピングは、「問題焦点型コーピング」といいます。

これには、次のような対処法が含まれます。

 

 

①悩みやストレスの原因を取り除く

 

例)

 ・苦手な仕事に早めに取りかかる

 ・何も考えずに、思い切ってやってみる

 ・量が多い場合、他の人に助けを求める

 ・仕事の担当を変えてもらう

 

 

②物事の受け取り方を肯定的に変えてみる(認知の仕方を変える)

 

例) 

 ・プレゼンは苦手だ

  →自分の考えを理解してもらう良い機会だ

 

 ・満員電車は嫌いだ

  →体力づくりに役立つかもしれない

 

 ・残業が多くて疲れる

  →残業代で好きな物を買おう

 

 

 

③「◯◯しなければならない」

「◯◯してはいけない」という誤った思い込みを修正して、現実的な見方をする

 

例)

 ・絶対ミスしてはいけない

  →誰でもミスをすることはある

 

 ・男性は◯◯でなければならない

  →◯◯の方が望ましいこともある

 

 ・周囲の人や物事は◯◯であるべきだ

  →現実的にそぐわない期待はしないようにする

   (他人や物事への「怒り」は、自分勝手な期待や思い込みが原因)

 

 

④自分の能力や技術に、自信を持つようにする

 

 

⑤生活管理をきちんと行い、心身が衰弱しないように予防する

 

 

⑥取り除けないストレスの場合は、しばらく我慢して様子をみる

 

 

 

ストレス反応に対する「情動的コーピング」と「運動」

 

ストレス反応が及ぼす影響

 

ストレス反応とは、「情動的な興奮」と「身体的な興奮」があり、

これを放置すると、情緒不安定、慢性の高血圧、血栓、筋肉の痛み、

免疫力の低下などが生じやすくなり、様々な疾患にかかりやすくなります。

 

この2つは、それぞれ次のようにコーピングが異なります。

 

情動的興奮と身体的興奮

 

 

情動的興奮 : 怒り、不安、焦りなどの感情や気分が発生

 

 ⇒感情の興奮を低減させる「情動焦点型コーピング」を行うと良い

 

 

例)  

 ・リラクセーション(漸進的筋弛緩法など)、アロマテラピー、ヨガ

 ・愚痴をいうなど気晴らしをしたり、問題から少し離れるなど回避行動を取る

 

 

身体的興奮 : 筋肉の緊張、心拍の増加、血圧上昇

 

⇒身体的興奮を低減させる「運動(身体活動」を行うと良い

 

普段より10%多い心拍数に至る有酸素運動を無理のない時間行うと、

ストレス物質(コルチゾール)の消費に効果がある

 

 

例) 

 ウォーキング、ジョギング、水泳、サイクリング、エアロビクス

 

 

 

コーピングのクセや特徴を理解して活用する

 

効果的にコーピングを実践するには、

様々なコーピング方法を知り、ストレス要因に合わせて

コーピングを使い分けたり組み合わせたりすることが大切です。

 

しかし、いつも同じコーピングをしない方が良い場合もあります。

 

 

例えば、友達を誘ってたまに飲みに行くことは良い気晴らしになるかもしれませんが、友達と飲んでばかりいるとアルコール依存症になったり、

経済的な問題を抱えてしまうかもしれません。

 

飲酒は、ストレス要因である仕事の問題を解決してはくれないのです。

 

 

誰でも得意とするコーピングと不得意なコーピングがあり、

コーピングのクセがあるので、コーピングの悪影響には注意が必要です。

 

 

実際にどのような影響が出やすいのかは、以下の通りとなっています。

 

「情動焦点型コーピング」が多い

 

 ・リラックスして気分を静めようとする(飲酒、リラクセーションなど) 

  ⇒ストレス要因になっている「問題」がいつまでも除去されない

 

 

「問題焦点型コーピング」が多い

 

 ・ストレス要因である問題の解決に専念する

  ⇒問題を取り除こうとして周囲に働きかけるため、周囲の人と摩擦が生じたり

   物事の受け取り方を変えようと無理をして、燃え尽きてしまうことがある

 

 

 

 

 コーピングスキルの向上

 

 

自分のコーピングのクセや特徴を知り、

会社、家庭、地域とらあらゆる場面で様々なコーピングを試し

実践してみることがコーピングスキルの向上につながります。

 

 

コーピングの具体例

 

「問題焦点型コーピング」と「情動焦点型コーピング」それぞれに、

どのような例があるのかをまとめます。

 

 

・問題焦点型コーピング

 

 例 )

   問題の対処方法について、同僚にたずねる(本を調べる)

   プレゼンは苦手だが、成長の機会になると見方を変えて取り組む

 

 

・情動焦点型コーピング

 

 例)

 ・学生時代の友人に、職場の愚痴を話してみる

 ・休日にヨガをしてリラックスする

 

 

コーピングについてはこちらの記事にもまとめているので、

こちらも是非読んでみてください!

 

 

jyumeno.hatenablog.com

 

まとめ

◎コーピングとはストレス要因を取り除き、

 ストレス反応を低減させる行動やスキルのことである

 

 

◎ストレス要因に対するコーピングを「問題焦点型コーピング」、

 ストレス反応に対するコーピングを、「情動焦点型コーピング」という

 

◎「同じ悩みを持った人に解決方法についての情報を教えてもらった」と

 いうのは、問題焦点型コーピングである

 

 

◎ストレス反応には情動的興奮があり、

 身体的に興奮すると筋肉は緊張し、心拍数は増加する

 

 

◎ストレス物質を消費するためには、

 普段の心拍数より10%多い心拍数に至る運動を無理のない時間行うと良い

 

◎人それぞれコーピングにはクセがあり、

 得意とするコーピングと不得意なコーピングとがある

 

◎「満員電車の通勤は、立ちっぱなしでダイエットになる」という考え方は、

 ストレス要因の発生防止につながる

 

◎怒りは、自分の他者への勝手な期待が原因であることが多い