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メンタルヘルス不調の具体的な治療方法

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

 

今回は、「メンタルヘルス不調の治療」についてです。

 

 

 

を中心に書いていきたいと思います。

 

この記事はこんな人にオススメ!

メンタルヘルスマネジメントの勉強をしている方

メンタルヘルスに興味がある方

メンタルヘルスの知識をつけたい方

 

 

 

 

 

治療の流れ

 

「適切な治療をすることで、病気は回復する」ことを理解し、

治療への意欲が高くなるように、

以下のような説明を受けることから始まります。

 

 

・病気を診断するための検査や診察

 ⇒血液検査や他の科での受診・心理テスト、

  過去の病歴や成育歴などのヒアリング

 

・病気の説明

 

・選択できる治療方針と方法

 ⇒薬の副作用など、望ましくない効果の説明など

 

・患者・家族・周囲が守ることの説明

 

・一般的な治療の経過や今後の見通しについての説明

 

 

 

休養はメンタルヘルス不調を治す一番の薬

 

うつ病をはじめとするメンタルヘルス不調の治療の中で、

一番大切なことは休養です。

 

症状の程度によって異なりますが、休職が必要になる期間も

数日間から数ヵ月と様々です。

 

 

責任感が強く真面目なあまりに、長時間休むことで

周囲に迷惑をかけてしまう罪悪感や、

職場を離れる不安が休養の妨げになることもあります。

 

管理監督者はこのような部下の不安感を取り除き、

安心して治療に専念できるように、

業務量の減少や引き継ぎなどの職場内の調整をすることが必要となります。

 

 

薬物療法で症状の改善と再発を防止

 

メンタルヘルス不調の治療には、

服薬により症状の改善を図る薬物療法も行われています。

 

ここからは、薬物療法はどのような病気に対して行われているのかを

みていきましょう。

 

 

うつ病と不安障害

 

脳が生理学的・機能的に不全になっている状態が、うつ病や不安障害です。

 

その状態を改善するためには、脳内の神経伝達物質の働きを

回復させる薬が必要となります。

 

 

治療には、

 

 

 

薬物療法に使われる薬剤

 

薬剤の種類 薬の特徴

うつ薬

三環系抗うつ薬
四環抗うつ薬

副作用がある

(眠気、目のかすみ、

 口の渇き、動悸、便秘、

 排尿困難、立ちくらみなど)
四環系よりも三環系の方が

 副作用が強い

SSRI
選択的セロトニン再取り込み阻害薬

副作用が少なく使いやすい
吐き気など消化器に症状

 出ることがある
・軽度・中程度のうつ病

 第1選択剤とされている
・ある種の薬と併用できない

 ことがある

SNRI
セロトニンノルアドレナリン再取り込み阻害薬)

副作用が少なく使いやすい
吐き気など消化器に症状

 出ることがある
・軽度・中程度のうつ病

 第1選択剤とされている
・他の薬剤との併用ができない

スルピリド

・少量では潰瘍の治療薬に

 使用される
・大量では統合失調症

 治療薬に使用される

気分安定剤 リチウム
てんかん
非定型抗精神薬

・気分の波を抑え、安定させる
双極性障害(うつと躁状態を繰り返す)や、抗うつ剤だけでは効かない

うつ病に使用される

抗不安薬

抗うつ剤の効果が

 出てくるまでの期間に

 抗うつ剤と併せて使用される

 (うつ病で不安が強い場合)
SSRIなどの投薬初期にみられる

 不安・焦燥感に対しても

 使用される

眠剤

睡眠障害(中途覚醒・早期覚醒)を

改善し、生活リズムを整え、

休養を取るために使用される

抗精神病薬

・精神症状(幻覚・妄想)を

 伴ううつ病や、

 不安や焦燥感が全面に出て
 落ち着きなく動き回る

 うつ病に使用される
・一般的には統合失調症に使用

 

 

 

 

 

抗うつ薬は効果が出るのに時間がかかる

 

抗うつ薬は、他の疾患の治療に比べ

効果が出るまでに時間が必要になることから、

効果が出る前に副作用が出てしまうことがあります。

 

まず、2~4週間継続して経過をみます。

効果があれば継続し、効果がなければさらに薬を増量して

2~4週間経過観察をします。

 

それでも効果がみられない場合は、

薬剤を変更して再び経過観察を行います。

 

 

抗うつ薬を使用するのは、うつ病だけじゃない

 

抗うつ薬は、うつ以外にも

 

 

などの他の疾患にも使用されています

 

 

再発を防ぐには

 

症状が改善されても、再発のリスクからは逃れられません。

 

再発を防ぐために、

半年、1年といった長期的な服薬が必要とされています。

 

服薬中は、飲酒を避けましょう。

 

 

心理療法・精神療法

 

うつ病には、認知行動療法が用いられます。

 

ここからは、認知行動療法についてみていきましょう。

 

 

認知行動療法とは

 

うつ病の人にみられる考え方と受け止め方の特徴

認知のゆがみ」と捉えて、そのゆがみを元に戻していく

認知再構成法を用いた治療方法が、認知行動療法です。

 

また、問題を解決するスキルを身につけていく

問題解決技法も用いられます。

 

問題解決技法で認知が変わる?

 

問題解決技法では、まず問題を問題を明確化します。

その上で具体的な解決策をたくさん考え、

最も効果的で実行可能なものに取り組みんでいきます。

 

上手く解決できなければ、問題の明確化からやり直します。

 

 

上手く解決できるようになると、認知も変わっていきます。

 

 

 

認知行動療法を行う際の注意点

 

うつ病の状態によっては、自分の性格や問題について

深く考えることを避けた方が良い場合もあります。

 

治療を行うかどうかは、主治医が判断します。

 

このような心理療法だけでは、うつ病を治療することはできません。

 

治療して間もない時期は、治療を継続できるように

不安感を受け止めるなどの支持的な援助を行います。

 

その後、休養や服薬で症状が落ち着いてから

うつ病の精神療法を行っていきます。

 

 

うつ病に見られる考え方と受け止め方の特徴は、

以下の通りになっています。

 

 

・全か無かの思考

破局的なものの見方

・過度の一般化⇒個人の経験を一般的なものと置き換える

・ポジティブ面の否認

・「~すべき」という思考

 

 

うつ病の治療としての心理療法・精神療法

 

心理療法・精神療法は、うつ病の患者に対して

 

  • 聴く
  • 話す
  • 治療する人との人間関係

 

などを通して心にアプローチ(心理的援助)をすることで

不調を改善していく治療法です。

 

先程も述べた通り、心理的な治療だけではうつ病を治すことはできません。

 

他にも、精神分析自律訓練法交流分析、家族療法などの

様々な治療法があります。

 

 

その他の治療方法

 

休養・薬物療法心理療法と精神療法が治療の中心ですが、

うつ病では電撃療法高照度光療法断眠療法といった治療法が

病態に合わせて利用されることがあります。

 

 

入院と治療

 

うつ病などの治療において、次のような場合にのみ

入院が必要とされています。

 

 

・休むことに罪悪感があり、十分な休養を取れない

・自殺をする危険性が高い

・焦燥感が強くて気持ちが不安定

・重度のうつ病で、身体的管理が必要

・社会的な信頼を失う恐れがある 

・一人暮らしで生活リズムを保つことが困難であり、服薬が守れない

・飲酒行動に問題がある

 

まとめ

◎休養をしっかりと取ることが大切

◎薬物治療は、効果が出るまで時間がかかる

認知行動療法も治療に用いられている