当座借越
みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪
普通は、当座預金の残高を超える引き出しはできません。
しかし、「当座借越契約」を結ぶと
当座預金の残高を超える引き出しができるようになります。
今回は、そんな「当座借越」について書いていきたいと思います。
当座借越とは
通常は、当座預金の残高を超えて当座預金を引き出すことはできません。
しかし銀行と「当座借越契約」を結んでおくと、一定額までは
当座借越といいます。
当座預金の残高を超えて引き出した時(二勘定制)
当座預金の残高を超えて引き出した時は、
まず当座預金の残高がゼロになるまで当座預金(資産)を減らします。
そして、当座預金の残高を超える金額は当座借越(負債)で処理します。
※当座借越は銀行から借り入れているのと同じなので、負債になります。
資産 |
負債 |
純資産 |
例題
<取引>
ユメノ店は、買掛金130円を小切手を振り出して支払った。
なお、当座預金の残高は100円だったが、
ユメノ店は南西銀行と借越限度額250円の当座借越契約を結んでいる。
銀行と当座借越契約を結んでいるので、
250円までは当座預金を引き出すことが可能になります。
当座預金の残高が100円なので、まず当座預金(資産)の100円を減らし、
100円超える金額30円(130-100円)は当座借越(負債)として処理します。
仕訳は、
(買掛金)120 | (当座預金)100 |
(当座借越)20 |
となります。
このように、当座預金の預け入れや引き出しについて、
当座預金と当座借越の2つの勘定科目を使って処理する方法を二勘定制といいます。
二勘定制以外にも、一勘定制という方法もありますが
それについては後ほど説明します。
当座預金口座へ預け入れた時(二勘定制)
ここでは、当座借越の残高がある場合の仕訳についてみていきます。
例題を解きながら、一緒に考えていきましょう♪
例題
<取引>
ユメノ店は、南西銀行の当座預金口座に現金300円を預け入れた。
なお、ユメノ店は南西銀行と借越限度額400円の当座借越契約を結んでおり、
当座借越の残高は20円だった。
当座借越の残高がある場合に当座預金口座に現金を預け入れた時は、
まず当座借越(負債)20円を返して、残り280円(300-20円)を
当座預金(資産)に預け入れたとして処理します。
仕訳は、
(当座借越)20 | (現金)300 |
(当座預金)280 |
となります。
参考 一勘定制とは
先程言っていた、一勘定制について説明していきたいと思います。
一勘定制は、当座預金の預け入れや引き出しについて、
当座という勘定科目のみで処理する方法です。
ちなみに…
試験の第1問では、資料に与えられた勘定科目一覧に
「当座」があれば一勘定制で、「当座」がなければ
二勘定制で処理します。
一勘定制によって
当座預金の引き出しと預け入れの仕訳を示すと、次のようになります。
①当座預金の残高を超えて引き出した時
例1
ユメノ店は買掛金150円を小切手を振り出して支払った。
なお、当座預金の残高は100円であったが、
ユメノ店は南西銀行と借越限度額200円の当座借越契約を結んでいる。(一勘定制)
全て「当座」で処理するので…
仕訳は、
(買掛金)120 | (当座)120 |
となります。
②当座預金口座に預け入れた時
例2
ユメノ店は現金250円を当座預金口座に預け入れた。(一勘定制)
全て「当座」で処理するので…
仕訳は、
(当座)250 | (現金)250 |
となります。