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現金過不足と決算

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

今回は、現金過不足についてです!

 

 

合うべき金額が合わない時の対処法

 

帳簿上あるべき現金の金額と、実際にある現金の金額が違っている…

どうしても金額が合わない…!

 

そんな状態がお店で起こった時は、

どのように仕訳すれば良いのでしょうか。

 

早速、みていきましょう。

 

実際にある現金の金額が帳簿の金額と違う時

実際有高が帳簿残高より少ない場合

お店では、定期的に帳簿残高と実際有高が一致しているかどうかをチェックします。

 

金額が一致していない場合は、

帳簿残高が実際有高に一致するように修正します。

まずは、例題を解きながら考えていきましょう、♪

 

例題

以下の取引を行った。

 

5月18日

現金の帳簿残高は200円であるが、

実際有高を調べたところ180円だった。

 

 

 

現金の帳簿残高が200円で、実際有高は180円です。

 

 

帳簿上の現金

 

200円-180円=20円

 

を減らすことで、現金の実際有高に一致させます。

 

 

借方は、現金過不足という勘定科目で処理します。

 

 

※過大と不足を合わせて、過不足といいます。

 

 

したがって、例題の仕訳は

(現金過不足)     20                     (現金)20

 

となります。

 

 

実際有高が帳簿残高よりも多い場合

現金の実際有高が帳簿残高よりも多い時は、

帳簿上の現金を増やすことで、帳簿残高と実際有高を一致させます。

 

現金の帳簿残高が160円で、実際有高が140円だったとすると…

 

160円-140円=20円となるので、

 

仕訳は

(現金)20                      (現金過不足)20

 

 

となります。

 

 

考え方としては、

 

①実際有高の方が20円(200-180円)多い

    ⇒帳簿残高を20円増やす

    ⇒借方

 

貸方⇒現金過不足

 

の2つの処理を行います。

 

 

 

現金過不足の原因が判明した時

 

借方の現金過不足の現金がわかった場合

 

現金過不足が生じた原因がわかったら、

正しい勘定科目で処理します。

 

まずは、借方の現金過不足が判明した場合、

どのように仕訳すれば良いのかをみていきましょう。

 

 

 

例題

以下の取引を行った。

 

 

5月28日

 

5月18日に生じていた現金の不足額20円の原因を調べたところ、

10円は通信費の計上漏れであることがわかった。

なお、5月18日に次の仕訳をしている。

 

(現金過不足)20               (現金)20

 

 

どういうことなのかを少し説明していきます。

 

ユメノ店が5月18日に生じていた現金過不足の原因を調べたところ、

電話代(通信費)を支払ったことを帳簿に計上するのを

忘れていたことに気付きました。

 

5月18日の仕訳には、借方に現金過不足が生じています。

つまり、本来計上すべき通信費が計上されていないのです。

 

したがって、通信費(費用)を計上します。

 

 

復習

費用が発生したら、借方に記入

 

  費用   収益
  利益

 

これで、現金過不足は解消しました。

借方に計上している現金過不足を減らすので、貸方に現金過不足と記入します。

 

仕訳は、

(通信費)10     (現金過不足)10

 

となりますね♪

 

※原因が判明した分(10円)だけ現金過不足を減らします。

 

 

 

貸方の現金過不足の原因が分かった場合

 

貸方に現金過不足が生じている時(実際の現金の方が多かった時)は、

 

①正しい勘定科目で処理

貸方に計上している現金過不足を減らす借方に記入する

 

という2つの処理を行います。

 

 

現金過不足20円が貸方に生じていて、そのうちの10円の原因が

売掛金回収の貴重漏れだったと判明した場合の仕訳は…

 

(現金過不足)10      (売掛金)10

 

になります。

 

 

考え方

 

売掛金の回収

 ⇒売掛金を減らす

 ⇒貸方に記入

 

②現金過不足の解消

 ⇒現金過不足を減らす

 ⇒借方に記入

 

 

 

決算日まで現金過不足の原因が判明しなかったとき

 

今日はお店の決算日(締め日)です。

しかし、ユメノ店の帳簿には現金過不足が10円あります。

原因は不明のままです。

 

この現金過不足は、このまま帳簿に残しておいてもいいのでしょうか?

 

例題を解きながら、一緒に答えを導いていきましょう!

 

 

決算とは?

 

例題に入る前に、決算についてお話します。

 

お店は1年に1度、決算日(締め日)を設けて、1年間の利益(もうけ)や

資産・負債の状況をまとめる必要があります。

 

この時行う手続きを決算(決算手続)といい、

決算において行う仕訳を決算整理(仕訳)といいます。

 

 

 

決算日まで原因がわからなかった現金過不足の処理

 

3級で学ぶ決算手続きは6つあります。

ここでは、そのうちの1つである現金過不足の処理についてみていきます。

 

 

雑損と雑益を使い分ける

 

現金過不足は、原因が判明するまでの一時的な勘定科目なので

原因が判明しないからといって、いつまでも帳簿に残しておくことはできません。

 

そこで、決算日において原因が判明しないものは

雑損(費用)または雑益(収益)として処理します。

 

 

決算日における借方の現金過不足の仕訳

 

借方に現金過不足が残っているので、

決算日において現金過不足を減らし、貸方に記入します。

 

 

 

例題

 

12月31日

決算日において現金過不足(借金)が20円あるが、

原因が不明なので雑損として処理する。

 

 

決算前の仕訳は…

(    )         (現金過不足)20

 

 

となりますね。

 

 

仕訳を見ると借方があいているので、

費用の勘定科目を記入することがわかります。

 

よって、仕訳は…

雑損)20      (現金過不足)20

 

 

となります。

 

 

※~損は、費用の勘定科目です。

 

 

 

例題では「雑損とする」と指示がありますが、

実際の問題では雑損か雑益かを自分で判断しなければならないので、

しっかりと理解しておくことが大切です。

 

 

決算日における貸方の現金過不足の仕訳

 

 

決算日において貸方に現金過不足が残っている時は、

現金過不足を減らして借方に記入します。

貸方には雑益(収益)と記入します。

 

 

この知識を使って仕訳をすると、

現金過不足)20        (雑益)20

 

 

となります。

 

 

 

考え方

 

①現金過不足を減らす

 ⇒借方に記入

 

②貸方があいている

 ⇒収益の勘定科目

 ⇒雑益

 

 

用語解説

決算日…お店の利益(もうけ)を計算するための締め日

締め日…締め切りの日、期日の日

雑損…特定の勘定科目に該当しない費用(損失)