三伝票制の起票②一部現金取引の起票
みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪
前回に引き続き、三伝票制の起票の仕方について書いていきます。
今回は、一部現金取引の起票の仕方についてです。
ユメノ店は商品100円を仕入れて40円は現金で支払い、残りの60円は掛けとしました。
この取引のように、出金取引(または入金取引)とその他の取引が
混雑している場合があります。
その場合は、どのように起票したらよいのでしょうか?
早速、例題をもとに考えていきましょう!
例題
<取引> 10月20日
ユメノ店は商品100円を仕入れ、代金のうち40円は現金で支払い、残額は掛けとした。
なお、ユメノ店は三伝票制を採用している。
一部現金取引の起票
取引の中には、現金(入金・出金)取引と
それ以外の取引が混在しているものがあります。
これを、一部現金取引といいます。
一部現金取引の起票方法は2つ!
この一部現金取引の起票方法には、
①取引を分解して起票する方法 と、
②2つの取引が同時にあったと考えて起票する方法があります。
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう!
取引を分解して起票する方法
例題をもとに、一緒に考えていきます。
例題の取引の内容を見ると、
「商品40円を仕入れ、現金で支払った」という出金取引と、
「商品60円を仕入れ、掛けとした」というその他の取引の
2つに分解することができます。
したがって、
「商品40円を仕入れ、現金で支払った」取引は出金伝票に、
「商品60円を仕入れ、掛けとした」取引は振替伝票に記入します。
この、取引を分解して起票する方法で仕訳すると…
(仕入)40 (現金)40
(仕入)60 (買掛金)60
となります。
この方法で起票した場合、以下のようになります。
出金伝票 | |||
×1年10月20日 | |||
科目 | 金額 | ||
仕入 | 40 | ||
2つの取引が同時にあったと考えて起票する方法
「商品100円を掛けで仕入れた」あとに、
「買掛金のうち40円をただちに現金で支払った」と考えても、仕訳は同じになります。
商品を100円で掛けで仕入れた時の仕訳は、
(仕入)100 (買掛金)100 となりますよね。
次に、買掛金のうち40円をただちに現金で支払った時の仕訳は、
(買掛金)40 (現金)40 となります。
この二つの仕訳を足すと、
(仕入)100 (現金)40
(買掛金)60
となります。
したがって、「商品100円を仕入れ、代金は掛けとした」という
その他の取引を振替伝票に記入します。
そして、「買掛金のうち40円をただちに現金で支払った」という出金取引を
出金伝票に記入します。
この方法で起票した場合、以下のようになります。
振替伝票 | |||||||
×1年10月20日 | |||||||
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | ||||
仕入 | 60 | 買掛金 | 60 | ||||