仮払金と仮受金
みなさん、こんばんは。
愛原 夢音です♪
今回は、「仮払金と仮受金」についてです。
ユメノ店の従業員、アメリちゃんが京都に出張に行くことになりました。
旅費がいくらかかるかわからないので、
この場合、旅費として処理して良いのかどうかを順を追ってみていきましょう。
概算額を前渡ししたら、仮払金(資産)で処理
支払内容と金額が確定するまで、勘定科目で処理してはいけない
旅費の概算額を前渡しした時
従業員の出張にかかる電車代やバス代、宿泊費などの概算額を
前渡しした時は、仮払金(資産)の勘定科目で処理します。
この時注意すべきなのが、支払いの内容と金額が確定するまでは、
旅費などの勘定科目で処理してはいけないということです。
以上の点も踏まえて、例題を解きながら一緒に考えていきましょう。
例題
<取引>
従業員の出張のため、旅費の概算額200円を現金で前渡しした。
仕訳は、
(仮払金)200 | (現金)200 |
となりますね。
※仮払金は資産なので、増えたら借方に記入します。
用語解説
旅費…バス代、タクシー代、電車代、宿泊費など
仮払金の内容と金額が確定した時
京都に出張に行っていたアメリちゃんが、帰ってきました。
京都までの電車代や宿泊費の合計(旅費)は180円だったと
報告があり、20円については現金で戻されました。
この時、仕訳はどうなるのでしょうか?
仮払いとして前渡ししていた金額について、
支払いの内容と金額が確定した時は
仮払金(資産)を該当する勘定科目に振り替えます。
※振り替えるとは、計上している仮払金を減らして
該当する勘定科目で処理することをいいます。
例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。
例題
<取引>
従業員が出張から戻り、概算額200円のうち
旅費として180円を支払ったと報告を受け、
残金20円は現金で受け取った。
旅費として180円を使い残金20円を現金で受け取っているので、
仮払金(資産)200円を、旅費(費用)180円と現金20円に振り替えます。
よって仕訳は、
(旅 費)180 | (仮払金)200 |
(現 金)20 |
となります。
内容不明の入金は仮受金(負債)で処理
京都に出張中のアメリちゃんから、当座預金口座に入金がありました。
しかし、なんのお金なのかはアメリちゃんが戻ってこないとわかりません。
この場合、どのように処理すれば良いのでしょうか?
内容不明の入金があった時
内容不明の入金があった時は、その内容が明らかになるまで
仮受金(負債)で処理します。
※仮受金は負債なので、増えたら貸方に記入します。
例題を解きながら、一緒に考えていきましょう!
例題
<取引>
出張中の従業員から当座預金口座に200円の入金があったが、
その内容は不明である。
入金自体は当座預金の増加で処理するので、まずは
(当座預金)200 | ( ) |
という仕訳になりますね。
次に、内容不明の入金は仮受金(負債)で処理するので
仕訳は…
(当座預金)200 | (仮受金)200 |
になります。
仮受金の内容が明らかになった時
京都に出張に行っていたアメリちゃんが、帰ってきました。
先の入金200円は、「京都の得意先の売掛金を回収した金額」だとわかりました。
それでは、どのように仕訳していけば良いのでしょうか?
仮受金(負債)を売掛金(資産)に振り替える
仮受金の内容が明らかになった時は、
仮受金(負債)を該当する勘定科目に振り替えます。
仮受金の内容が売掛金の回収と判明したので、
仮受金(負債)を売掛金(資産)に振り替えます。
例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。
例題
<取引>
従業員が出張から戻り、先の当座預金口座への200円の入金は、
得意先から売掛金を回収した金額であることが判明した。
仕訳は、
(仮受金)200 | (売掛金)200 |
となりますね。