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オリンピック・パラリンピックメインスタジアムにも使用される北海道の木材!HOKKAIDO WOODの新しい取り組みとは

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

今回は、世界のあこがれ~北海道ブランド~から。

前回に引き続き、北海道のトドマツ・カラマツについてお届けします。

 

 

広大な森林が広がる北海道。

 

その中でも、カラマツやトドマツは良質の木材として

全国的な需要が高まっています。

 

北海道立総合研究機構林産試験場の酒井明香さんと

北海道水産林務部林業木材課の今廣佐和子さんをゲストに、

北海道のトドマツ、カラマツについて詳しく伺っていきます!

 

今回のポイントは、PRです。

このポイント、プレゼントにも関係あります。

 

さて、どういうことなのでしょうか?

みなさんも一緒に考えてみてくださいね。

 

 

 

北海道のカラマツは国内で1番強度が高い

 

カラマツ材は木の中では赤みが強く、温かみのある色をしています。

 

そして、カラマツの1番の特徴は何と言っても強度が高いこと。

 

日本で採れる木材、国産材の中では1番強度が高いのが

北海道のカラマツです。

 

そのため、家づくりの材料の中でも大きな荷重がかかる

柱や梁などの構造部材として非常に適しています。

 

木の強度が高いと、大きな空間をつくりやすくなります

 

少ない体積で強度が保てるので経済的ですし、

広々とした間取りの空間をつくることができます。

 

柱が少なくても、しっかりと建物を支えることができるということなんです。

これが北海道のカラマツの魅力であり、利点です。

 

ここで、みなさん、バウムクーヘンを思い浮かべてみてください!

 

思い浮かべましたか?

 

バウムクーヘンには、当然ですが内側と外側がありますよね。

 

バウムクーヘンは、内側も外側も強度はだいたい同じですよね?

でも、カラマツは、違います。

 

カラマツは、内側と外側で強度が違うんです!

 

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年輪を見たことがある方はわかると思いますが、

外側の輪を1年、2年…と年輪のように数えていくと

当然、年数は高くなっていきますよね。

 

1年、2年…から始まって、16年、17年…と続いていきますが

年輪の数が16年、17年くらいになるとだんだん強度が強くなっていきます

 

これを、成熟材といいます。

 

バウムクーヘンでいうと、外側が堅く強い状態になります。

 

みなさん、イメージできましたでしょうか?

 

木なのに、人間みたい?カラマツの「人間くささ」とは

 

そのような感じでカラマツがどんどん成長していくと、

そのバウムクーヘン外側の良い材質のところが増えていくので

とても良い木として使えるようになります。

 

 育てば育つほど、良い木材として使えるようになるんです。

 

若いうちはねじれたり、いろいろな欠点がありますが

大きくなるほど落ち着く

 

なんだか、人間と似ていますよね。

 

カラマツは、そんな「人間くささ」もある木です。

 

 

長野県を追い越すほどのカラマツの生産量 なぜそこまで普及した?

 

カラマツの性質についてお伝えしてきましたが、

このカラマツ、もともとは北海道にはなかった木なんです。

 

みなさん、ご存知でしたか?

 

明治期に長野県から種や苗木を分けてもらって

北海道で育てていたんです。

 

当時は世界中の木をいろいろ植えていたようなのですが、

長野県から分けてもらった「カラマツがどうやらいいらしい」と

いうことになり、それ以降、カラマツは数を増やしていきました。

 

今では、北海道のカラマツは「本家」の長野県を

追い越すほどの生産量になっています。

 

長野県からもらってきた種や苗木が、

北海道には適合していたということなんです。

 

カラマツの需要が拡大 オリンピックのメインスタジアムにも

 

カラマツの需要は、拡大しています。

 

国内の中で1番強度が高い木材が北海道のカラマツなので、

北海道だけでなく、東北などの道外からも需要が多くあり

苫小牧港や函館港から船で運ばれて利用されています。

 

全国的に大規模な木造建築が増えていて、強度の高いカラマツの

修正材としての出番が増えているのです。

 

さらに!

 

オリンピック・パラリンピックのメインスタジアム

有明の体操の競技場などにも北海道のカラマツが使用されています。

 

通常、森のスタジアムには47都道府県の杉の木が

使われることが多いのですが、それとは別に屋根の材料として

北海道のカラマツが使われています。

 

北海道のカラマツ、大活躍です!

 

 

従来と現在ではこんなに違う!カラマツの生産システム

 

ここからは、カラマツの生産システムについて書いていきたいと思います。

 

まず、従来の生産システムについてみていきましょう。

 

木を切るための昔ながらの道具というと、

みなさんもご存知のチェーンソー。

 

これで木を切り倒して、切り倒した木をブルドーザーで集めます。

 

山の中には、切った木を一時的に集めて置くことができる

土場という平らな場所があります。

 

そこに切った木を集めて、またチェーンソーで丸太に刻む…というのが

北海道の伝統的な丸太の生産方法でした。

 

昔は1つの班に7~10人もいて、

非常にたくさんの人たちで丸太をつくっていました。

 

そんな生産システムが、現在はかなり変わってきています

 

木を切り倒して、木の枝を払って丸太に刻むという一連の工程を

たった1台でできるという画期的な機械があります。

 

それが、ハーディスタという機械。

 

現在、道内では360台が投入されています。

 

そうやって丸太にしたカラマツやトドマツを1ヵ所に集めて運ぶ

フォアーダという機械もあります。

 

この機械は、150台が現在投入されています。

 

かなりの量のものが投入されていることがわかりますよね。

 

ハーディスタとフォアーダという2台の機械さえあれば、

今までたくさんの人で行っていたほとんどのことができてしまう

ということなんです。

 

そして、みなさんもご存知のパワーショベル。

 

パワーショベルの先端に丸太がつかめるようなアタッチメントを

つけた、グラップルという機械も北海道内にたくさん投入。

 

ハーディスタ、フォアーダ、グラップルの3種類の機械によって

生産方法が簡略化され、安全性も向上してきました。

 

人数も少なくて済むだけでばなく、

簡単に素早く作業ができるというのも嬉しいですよね。

 

昔は多かった作業班が2人から4人ほどに減らせるようになり、

1人が生産する丸太の量も以前の2~3倍に増えたのだとか。

 

生産性も向上していますね。

 

しかも、これらの機械、かっこいいんです。

 

みなさん、どうですか?

 

こういう機械が投入されているということを

初めて知った方も多くいらっしゃると思いますが、

便利でしかも、かっこよさもあるというこのすばらしさ!

 

是非、1度拝見したいものです。

 

驚くことに、その機械には女性が乗っていることも。

 

チェーンソーだと、体力仕事で女性にはなかなか

難しいものがありますよね。

 

ですが、機械化が進むと女性でも操作できます

その点で、林業に参加しやすくなっているんです。

 

現場の雰囲気も、昔とは全く違ったものになっているそうです。

 

そういった現場の方々、そして新しい機械に

支えられているということなんですね。

 

コアドライってどんな技術?カラマツを建築材として活かすために

 

カラマツに関する技術で、コアドライというものがあります。

 

初めて聞く方がほとんどだと思いますが…

これは一体、どんな技術なのでしょうか?

 

コアドライというのは、乾燥技術の名前です。

このコアドライ、よくリールの名前と勘違いされることも…。

 

コアドライは木材の乾燥技術で、文字通りコア、つまり

木材の内部まで乾いた製材をつくるための新しい技術です。

 

これまで、家づくりの材料としては北海道のカラマツは敬遠されてきました。

 

その北海道のカラマツを住宅用の柱や梁としても安心して

利用できるように、との目的で開発された新しい乾燥方法になります。

 

このコアドライは、家を建てたあとにカラマツの柱や梁が

ねじれたり割れたりするのを予防する効果があります。

 

カラマツがこれまで建物や建材に不向きだった大きな理由に、

ねじれや割れが生じやすいということがあります。

 

 北海道の高気密高断熱住宅は、本州とはレベルが全く違います。

 

北海道は寒いので、冬の暖房で湿度がとても低くなってしまうんです。

 

それが、木材にとっては乾燥しすぎてしまって

割れたりねじれたりすることが多かったんです。

 

 

その割れやねじれがほとんど発生しないような技術が、コアドライ。

 

あらかじめしっかりと乾燥させておくことで、

建物の中にそのカラマツ材をつかったときに

それ以上乾燥しないようになるということです。

 

それが、核心となる技術の1つとなります。

 

北海道の住宅にもっとカラマツを使いたいという

思いから開発された、この技術。

 

研究者から「ぜひ建物に使ってほしい」との声を受けて、

この技術はつくられました。

 

北海道の木材の良さを伝える取り組み HOKKAIDO WOOD

 

海外へは、北海道のトドマツが輸出されています。

カラマツはほとんど輸出されていません。

 

丸太の状態で、主に中国や韓国に輸出されています。

 

丸太で出ていくということは、どういうことか。

 

それは、北海道の大切な資源をそのまま海外に

あげてしまっているという状況なんです…。

 

1番理想的なのは、北海道で丸太になったものを

北海道で加工して付加価値をつけた上で、海外に輸出すること。

 

そうすると、北海道にちゃんと利益が戻ってきますよね。

 

丸太の状態ではなくて、「加工した製品を輸出する」という形を

目指して今がんばっている、とのこと。

 

丸太ではなく製品として木材を売り出していきたいと思い始めたのが、

道産の木材製品をブランディングしたHOKKAIDO WOODという取り組み。

 

HOKKAIDO WOODというのは、北海道で生まれた木を使って

北海道で加工された製品にブランド名をつけたもの

 

ロゴマークやパンフレットなど、いろいろなグッズをつくって

海外や東京の展示会で北海道の木材製品をPRしています。

 

ブランドをつくって、PRしているということなんですね。

 

スタジオには、HOKKAIDO WOODのグッズがいろいろと並べられています。

 

その中でも、注目すべきなのは酒井さんと今廣さんが

持参していたトートバッグです。

 

何色かあるのですが、メインパーソナリティーの鈴木舞さんが

注目したのは濃い紺色のネイビーのトートバッグ。

 

そこにプリントされているHOKKAIDO WOODのロゴマーク

気が付いた鈴木舞さん。

 

そのロゴマークは、一見すると切り株のように見えるのですが

よくよく見ると…

 

」という字になってるんです!

 

北海道の「北」という字を模して、切り株のように見立てているのが

HOKKAIDO WOODのロゴマークなんです。

 

そして、そのトートバッグには木製のタグが付いています。

それが、北海道のシラカバでできたキーホルダーなんです!

 

このロゴマークは、使用するのに許可が必要です。

 

北海道産の木材製品を取り扱う企業や団体、個人のほか、

北海道産の木材を応援したい!という方も自由に使えるように

届出申請を行っています。

 

HOKKAIDO WOODのホームページから届出して

ルールを守っていただければ、とのことです。

 

HOKKAIDO WOODのロゴマークもよく見てみてください!

本当に、「北」です。

 

HOKKAIDO WOODのホームページはコチラ!↓

 

hokkaidowood.com

 

 

そしてHOKKAIDO WOODは、インスタグラムも開設しています。

 

HOKKAIDO WOODの製品やロゴマークがどんなところに

使われているのかといったお知らせ情報も紹介。

 

さらに、綺麗な写真も続々とアップしていますので

ぜひ見てみてくださいね!

 

今すぐ、HOKKAIDO WOODで検索!

 

 

 

さて、みなさん、今日のポイントはPR、でしたよね。

 

ここまでの内容を少しまとめますと…

 

カラマツは育てば育つほど品質が良い木材になります。

強度が高いため、少ない数の木材で建物をつくることができます

 

みなさん、この事実、ご存知でしたか?

私は全く知りませんでした…。

 

北海道民でも知らないというのは、なんだかもったいない…!

 

北海道民だけでなく、道外の方にも知ってほしい

HOKKAIDO WOODのとりくみと、グッズ。

 

もっともっとこの取り組みが広がっていけばいいなと思いました。

 

ここまでお読みくださり、ありがとうございました!

次回もお楽しみに…♪