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有価証券と公社債

 

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

今回は、「有価証券と公社債」についてです!

 

 

 

資金を増やすために預金の一部で株を買おうと思い立ったユメノ店。

早速、証券会社に行って手続を行い、カラフル商事の株を買いました。

 

この時、どのように仕訳をすればいいのかをみていきましょう。

 

 

 

有価証券は価値のある証券

 

株式を買うと特典がつく!

株式を買うと株主となって、配当を受けたり

会社の経営に参加することができるようになります。

 

※株式はいわゆる、「株」ですね。

 

株式は自由に売買することができます。

株価が安い時に買って、高い時に売ればもうけることができます。

 

有価証券とは

 

有価証券は、株式のようにそれ自体を現金に換えることができる証券です。

つまり、価値のある証券、ですね。

 

有価証券には、株式以外にも会社が発行する社債

国が発行する国債などがあります。

 

 

有価証券を買った時

 

有価証券は、それ自体を現金に換えることができる証券なので

あるとうれしいもの=資産です。

 

したがって、有価証券を買った時は有価証券(資産)の増加として処理します。

 

※有価証券は資産なので、増えたら借方に記入します。

 

 

取得原価の計算方法

 

有価証券の金額は有価証券を取得するのにかかった金額を計算する必要があります。

この、有価証券を取得するのにかかった金額を取得原価といいます。

 

有価証券(株式)の取得原価は、以下の計算式で求められます。

 

有価証券(株式)の取得原価=@株価×株式数+売買手数料
               購入代価   付随費用

 

 

 

この知識を使って、例題を解いてみましょう。

 

 

例題

<取引>

 

ユメノ店はカラフル商事株式会社の株式を、1株当たり20円で20株購入し、

代金は売買手数料20円とともに現金で支払った。

 

 

先程の計算式に当てはめると…

有価証券(株式)の取得原価=@株価×株式数+売買手数料
               購入代価   付随費用

 

 

@20円×20株✙20円=420円

 

 

となりますね。

 

 

※1株あたりの取得原価は、420円÷20株=21円です。

 

 

よって、仕訳は

(有価証券)420 (現金)420

 

 

 

となります。

 

用語解説

 

売買手数料…株を買ったり売ったりする時にかかる事務手数料

 

 

 

配当金を受け取った時

 

ユメノ店に届いた一通の郵便の中身は、「配当金領収証」でした。

ユメノ店はその髪を銀行に持っていき、お金を受け取ることにしました。

 

さて、この場合はどう仕訳すれば良いでしょうか?

 

 

 

配当金領収証を受け取ったら

 

株式会社は、会社のもうけ(利益)の一部を株主に配当として分配します。

 

株主には配当金領収証が送られてくるので、

この配当金を銀行に持っていけば、現金に換えることができます。

 

※株主とは、株式を持っている人のことです。

 

 

したがって、配当金領収証を受け取った時には現金(資産)の増加として処理します。

 

※配当金領収書は通貨代用証券なので、現金で処理します。

 

 通貨代用証券って、なんだっけ…?という方は、こちらで復習しましょう♪

 

jyumeno.hatenablog.com

 

 

 

また、貸方は受取配当金(収益)として処理します。

 

 

 

それでは、例題を解いてみましょう!

 

 

例題

<取引>

 

ユメノ店は、所有するカラフル商事株式会社の配当として、

配当金領収書20円を受け取った。

 

 

 仕訳は、

(現金)20 (受取配当金)20

 

 

となります。

 

用語解説

配当…株式会社の利益(もうけ)を株式に分配すること

 

 

 

 

株式を売った時(売却益)

 

先日買ったカラフル商事株式会社(1株あたりの取得原価は@21円)の

株価が@25円になったので、20株のうち15株を売ってしまいました。

この時、仕訳はどうなるのでしょうか?

 

 

 

株式を売った時は、持っている株式を売るので株式は減ります。

したがって、有価証券(資産)の減少として処理します。

 

 

この知識を使って、例題を解きながら一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引>

 

ユメノ店は、先に1時株あたり@21円で購入したカラフル商事株式会社の株式を、

1株あたり@25円で5株売却し、代金は現金で受け取った。

 

 

1株あたり@21円で買った株式を5株売っているので、

帳簿から減らす有価証券の金額(帳簿価額)は、

 

@21円×5株=105円

 

 

となります。

 

 

ここまでの仕訳は、

(現金) (有価証券)105

 

 

となりますね。

 

 

※帳簿に記載されている金額は、帳簿価額といいます。

 帳簿価額は、略して簿価と呼ばれることもあります。

 

 

また、1株あたり@25円で売っているので

受け取った現金の金額(売却価額)は

 

@25円×5株=125円

 

となります。

 

ここまでの仕訳は…

(現金)125 (有価証券)105

 

 

となります。

 

 

なお、売却価額と帳簿価額との差額は

有価証券売却益(収益)または有価証券売却損(費用)で処理します。

 

この場合は、安く買って高く売っているのでもうけている状態になります。

 

したがって、売却価額と帳簿価額との差額

 

125円-105円=20円    は

 

有価証券売却益(収益)で処理します。

 

 

よって、仕訳は

(現金)125 (有価証券)105
 
(有価証券売却益)20

 

 

となります。

 

 

※帳簿価額と売却価額を順番に記入していくと、貸方に差額が生じます。

 貸方に生じるので、収益の勘定科目(有価証券売却益)を記入すると

 判断することもできますね。

 

 

株式を売った時(売却損)

 

先程の売却益と同じ要領で考えてみましょう。

 

たとえば…

 

105円で買った株式を50円で売った時には、

高く買って安く売ったことになりますよね。

 

この場合は、損をしている状態です。

 

 

したがって、売却価額と帳簿価額との差額は

有価証券売却損(費用)で処理します。

 

 

よって、仕訳は

 

(現     金)50 (有価証券)105
(有価証券売却損)55  

 

 

となります。

 

 

 

 

社債国債も有価証券の一種

 

ユメノ店は、ミラクル株式会社が発行する社債2,000円を買うことにしました。

額面2,000円と記載されていますが、2,000を支払うわけではありません。

 

では、どのように仕訳すればいいのでしょうか?

 

 

社債とは?

 

仕訳の仕方について学ぶ前に、公社債について説明します。

 

株式会社が一般の人からお金を借りるときに発行する証券を社債

国が一般の人からお金を借りるときに発行する証券を国債といいます。

 

社債国債などをまとめて社債といい、

社債も株式と同じく有価証券の一種になります。

 

また、公社債の券面に記載されている金額を額面金額といいます。

 

※額面金額は、単に「額面」ということもあります・

 

 

社債国債と同様に、地方公共団体が発行する地方債というものもあります。

 

 

基本は株式と同様に処理!

 

社債も有価証券なので、買った時には有価証券(資産)の増加として処理します。

 

また、取得原価は1口あたりの単価に購入口数を掛け、

それに売買手数料(付随費用)を含めて計算します。

 

※公社債は1口、2口と数えます。

 

 

有価証券(公社債)も取得原価は、以下の計算式を用いて計算します。

有価証券(公社債)の取得原価=@単価×購入口数+売買手数料

               購入代価    付随費用

 

 

 

では、例題を解きながら考えていきましょう。

 

 

 

例題

<取引>

 

ユメノ店は、カラフル商事株式会社の社債2,000円(額面総額)を、

額面100円につき98円で購入し、代金は売買手数料20円とともに現金で支払った。

 

 

 

購入口数は、額面金額2,000円を

1口あたりの額面金額@100円で割って計算します。

 

 

<有価証券の取得原価>

 

①購入口数

 

 まず、購入口数を計算します。

 購入口数は、

 

 2,000円÷@100円=20口      となります。

 

 

②取得原価

 

 次に、取得原価を計算します。

 

 計算方法は、以下の通りです。

 

有価証券(公社債)の取得原価=@単価×購入口数+売買手数料

               購入代価    付随費用

 

 

 

 @98円×20口✙20円=1,980円

 

 ※1口あたりの取得原価は、@1,980円÷20口=99円です。

 

 

社債を買った時は有価証券(資産)の増加として処理するので、仕訳は…

(有価証券)1,980 (現金)1,980

となります。

用語解説

 

社債…株式会社が一般の人からお金を借りるときに発行する証券

 

額面社債国債などの券面に記載されている金額(額面金額)

 

 

 

 

社債の利息を受け取った時

 

社債は一般の人が株式会社や国などにお金を貸しているので、

貸している人は利息を受け取ることができます。

 

この利息は、有価証券利息(収益)で処理します。

 

 

※一般の人にあたるのがユメノ店、

 株式会社にあたるのがカラフル商事株式会社になりますね。

 

 

早速、例題を解いてみましょう!

 

 

例題

<取引>

 

所有しているカラフル商事株式会社の社債の利払い日になったので、

その利札20円を切り取って銀行で現金を受け取った。

 

 

ここまでの知識を使うと、仕訳は…

(現金)20 (有価証券利息)20

 

となりますね。

 

 

用語解説

 

利札…公社債の利息を表す証券。

   切り取って銀行に持っていけば、現金に換えることができる

 

 

 

 

社債を売却した時

 

 

ユメノ店は、先日買ったカラフル商事株式会社の社債

(1口あたりの取得原価@98円、20口)を@99円で売りました。

 

この場合、仕訳はどのようになるでしょうか?

 

売却益、売却損の場合を順にみていきましょう。

 

 

帳簿価額<売却価額(売却益)の場合

 

社債を売った時は、持っている公社債がなくなるので

有価証券(資産)の減少として処理します。

 

※考え方は、株式の売却の時と同じです。

 

 

例題を解きながら、考えていきましょう。

 

例題

<取引>

 

ユメノ店は、先に1口あたり@98円で購入したカラフル商事株式会社の社債20口

(額面総額2,000円)を1くちあたり@99円で売却し、代金は現金で受け取った。

 

 

@98円で買った公社債20口を売っているので、

減少する有価証券の金額(帳簿価額)は、

 

@98円×20口=1,960円      となります。

 

 

また、@99円で売っているので、受けとった現金の金額(売却価額)は

 

@99円×20口=1,980円    となります。

 

 

ここまでの仕訳をまとめると…

(現金)1,980 (有価証券)1,960

 

 

 

 

安く買って高く売っているので、売却価額と帳簿価額との差額は、

 

1,980-1,960=20円     となります。

 

 

よって、仕訳は

(現金)1,980 (有価証券)1,960
  (有価証券売却益)20

 

 

となります。

 

 

 

帳簿価額>売却価額(売却損)の場合

 

 

仮に、980円で買った社債を940円で売ったとしましょう。

 

この場合、高く買って安く売ったことになるので、

売却価額と帳簿価額との差額は有価証券売却損(費用)として処理します。

 

よって仕訳は、

(現   金)940 (有価証券)980
(有価証券売却損)40  

 

 

 

となります。