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費用の繰延べ・見越し

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

 

今回は、「費用の繰延べと見越し」についてです。

 

 

 

 

8月1日に、ユメノ店は事務所用とあいて建物の人へのを借りることにしました。

1年分の家賃140円を小切手を振り出して支払いました。

 

この時、仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

費用を前払いした時

 

事務所や店舗の家賃を支払った時は、支払家賃(費用)で処理します。

 

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引> ×1年8月1日

 

事務所の家賃140円(1年分)を、小切手を振り出して支払った。

 

 

仕訳は

(支払家賃)140 当座預金)140

 

となります。

 

 

※1年分の家賃を支払っているので、1年分の金額で処理します。

 

 

費用の繰延べ

 

今日は決算日です。

 

ユメノ店は×1年8月1日に1年分の家賃140円を支払っています。

このうち8月1日から12月31日までの分は当期の費用ですが、

×2年1月1日から7月31日までの分は次期の費用です。

 

この場合、どんな処理をしたらいいのでしょうか?

 

 

費用の繰延べは、前払費用(資産)で処理

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

例題

<取引> 12月31日

 

決算日(当期:×1年1月1日~12月31日)につき次期の家賃を繰り延べる。

なお、ユメノ店は8月1日に家賃140円(1年分)を支払っている。

 

 

 

先程のように費用を前払いした場合は、1年分の家賃を支払った時(×1年8月1日)に、

支払家賃(費用)として処理しましたよね。

 

 

◇1年分の家賃を支払った時の仕訳

(支払家賃)140 当座預金)140

 

 

このうち、×1年8月1日から12月31日までの5ヵ月分は当期の家賃ですが

×2年1月1日から7月31日までの7ヵ月分は次期の家賃になります。

 

したがって、いったん計上した1年分の支払家賃(費用)のうち、

7ヵ月分を減らします

 

 

次期の支払家賃は、

 

140円÷12ヵ月×7ヵ月=82円     となります。

 

 

次期分の費用を当期に前払いしているので、前払いしている金額だけ

次期にサービスを受ける権利があります。

 

つまり、前払費用は先に支払っている費用です。

支払った分だけサービスを受けることができる権利になるので、資産になります。

 

 

借方は前払費用(資産)で処理します。

 

よって、仕訳は

(前払家賃)82 (支払家賃)82

 

となります。

 

 

※家賃の前払いなので、「前払家賃」で処理します。

 

 

このように、当期に支払った費用のうち

次期分を当期の費用から差し引くことを費用の繰延べといいます。

 

 

用語解説

 

繰延べ…当期に支払った費用のうち、次期分を当期の費用から差し引くこと

    (費用の場合)

 

 

 

 

翌期首は再振替仕訳を行う

 

×2年1月1日(期首)。今日から新しい期の始まりです。

 

取引はまだ何もしていませんが、帳簿上では前期に繰り延べた支払家賃82円を

戻す処理を行うようです。

 

どのような処理をするのか、一緒にみていきましょう。

 

再振替仕訳

 

決算日(前期末)において、次期分として繰り延べた費用は

翌期首(次期の期首)に逆の仕訳をして振り戻します

 

この仕訳を、再振替仕訳といいます。

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

 

 

例題

<取引> ×2年1月1日

 

期首につき、前期末に繰り延べた支払家賃82円の再振替仕訳を行う。

 

 

決算日の仕訳は

(前払家賃)82 (支払家賃)82

 

なので、逆の仕訳は…

(支払家賃)82 (前払家賃)82

 

となります。

 

 

※再振替仕訳をすることで、前期(×1年度)に繰り延べた費用が

 当期(×2年度)の費用となります。

 

 

費用の見越し

 

9月1日、ユメノ店は事業拡大のために銀行から現金800円を借りました。

この借入金にかかる利息(利率2%)は1年後の返済時に支払うことになっています。

 

この時、仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

お金を借り入れた時は資産、負債ともに増加

 

銀行からお金を借り入れた時(利息は後払い)は、

現金(資産)が増加するとともに借入金(負債)も増加します。

 

 

返済時に利息を支払うので、この時点では利息の処理はしません。

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引> ×1年9月1日

 

ユメノ店は銀行から、借入期間1年、年利率2%、利息は返済時に支払う条件で

現金800円を借り入れた。

 

 

仕訳は

(現金)800 (借入金)800

 

となります。

 

 

まだ支払っていない金額を費用で計上する

 

今日は決算日(12月31日)です。

 

ユメノ店は9月1日に銀行から現金800円を借り入れていますが、

利息(利率2%)は返済時に支払う約束になっています。

 

この場合、決算日にどのような仕訳をすればいいのでしょうか?

 

 

費用の見越しとは?

 

当期の費用にも関わらず、支払いが行われていない分を

当期の費用として計上することを費用の見越しといいます。

 

 

用語解説

 

見越し…当期に支払うべき費用のうち、まだ支払っていない金額を

    費用として計上すること(費用の場合)

 

 

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引> ×1年12月31日

 

決算日(当期:×1年1月1日~12月31日)につき、当期分の利息を見越し計上する。

なお、ユメノ店は9月1日に銀行から借入期間1年、年利率2%、

利息は返済時に支払う条件で、現金800円を借り入れている。

 

 

借入金の利息は返済時(×2年8月31日)に支払うため、

まだ費用として計上していません。

 

ですが、×1年9月1日から12月31日までの4ヵ月分の利息は当期の費用なので

この4ヵ月分を支払利息(費用)として処理します。

 

 

当期の支払利息は、

 

800円×2%÷12ヵ月×4か月=5円    となります。

 

 

なお、当期分の費用をまだ支払っていないので

次期に支払わなければならない義務が生じます。

 

そこで、貸方は未払費用(負債)で処理します。

 

 

未払費用は、まだ支払っていない費用なので

先程も述べたように、後で支払わなければならない義務が発生します。

よって、未払費用は負債になります。

 

仕訳は…

(支払利息)5 (未払利息)5

 

 

となりますね。

 

 

 

※利息の未払いなので、「未払利息」で処理します。

 

 

当期分として見越した費用は、再振替仕訳を行う

 

決算日に当期分として見越した費用は、

翌期首(次期の期首)に逆の仕訳をして振り戻します。

 

 

よって、再振替仕訳をすると…

(未払利息)5 (支払利息)5

 

となります。