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収益の繰延べと見越し

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みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

今回は、「収益の繰延べと見越し」についてです。

 

 

 

 

収益の繰延べ

 

10月1日、ユメノ店は余っている土地を有効利用するため

Color店に貸すことにしました。

このとき、Color店から1年分の地代260円を小切手で受け取りました。

 

仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

 

収益の繰延べとは?

 

収益の繰延べとは、

当期に受けとった次期分の収益を当期の収益から差し引くことです。

 

 

収益を繰延べる時はどのように仕訳していくのか、みていきましょう。

 

 

 

収益を前受けした時

 

土地を貸し付けて地代を受け取った時は、受取地代(収益)で処理します。

 

 

※「受取〜」とついたら、収益になります。

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

例題

<取引> ×1年10月1日

 

ユメノ店はColor店に土地を貸し、1年分の地代260円を小切手で受け取った。

 

 

仕訳は、

(現金)260 (受取地代)260

 

となりますね。

 

決算日は負債で処理

 

今日は決算日(12月31日)です。

ユメノ店は、×1年10月1日に受け取った1年分の地代260円のうち

次期分(×2年1月1日から9月30日)について繰り延べました。

 

この時、仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

先程は、1年分の地代を受け取った時に受取地代(収益)で処理しましたよね。

 

 

◇1年分の地代を受け取った時の仕訳

(現金)260 (受取地代)260

 

ここからは、例題を解きながら一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引> 12月31日

 

決算日(当期:×1年1月1日~12月31日)につき、次期分の地代を繰り延べる。

なお、ユメノ店は10月1日に1年分の地代260円を受け取っている。

 

×1年10月1日から12月31日までの3ヵ月分は当期の地代ですが、

×2年1月1日から9月30日までの9ヵ月分は次期の地代です。

 

 

したがって、いったん計上した1年分の受取地代(収益)のうち

9ヵ月分を減らします

 

 

次期の受取地代は、

 

260円÷12ヵ月×9ヵ月=195円      となります。

 

 

次期分の収益を当期に前受けしているので、

その分のサービスを提供する義務が生じます。

 

そこで、貸方は前受収益(負債)で処理します。

 

 

前受収益は受け取った分だけサービスを提供する義務なので、負債になります。

 

 

よって、仕訳は

(受取地代)195 (前受地代)195

となります。 ※地代の前受けなので、「前受地代」で処理します。

用語解説

 

繰延べ…当期に支払った収益のうち、次期分を当期の収益から差し引くこと

   (収益の場合)

 

 

 

 

決算日に繰り延べた収益は、再振替仕訳を行う

 

決算日に次期分として繰り延べた収益は、振り戻します。

 

 

よって、先程の仕訳の再振替仕訳を行うと…

(前受地代)195 (受取地代)195

となります。

 

 

収益の見越し

 

11月1日、ユメノ店はニャロ店に現金1,000円を貸しました。

 

この貸付金にかかる利息(利率3%)は、

1年後の返済時に受け取ることになっています。

 

この時、仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

収益の見越しとは?

 

当期の収益にも関わらず、まだ受け取っていない分を

当期の収益として計上することを収益の見越しといいます。

 

 

収益の見越しを行った場合、どのような仕訳になるのかを

一緒にみていきましょう。

 

 

お金を貸し付けた時

 

お金を貸し付けた時は、

現金(資産)が減少するとともに貸付金(資産)が増加します。

 

返済時に利息を受け取るので、この時点では利息の処理は行いません。

 

 

決算日は収益(資産)で処理

 

今日は決算日(12月31日)です。

 

ユメノ店は×1年11月1日にニャロ店に現金1,000円を貸していますが、

利息(利率3%)は返済(×2年10月31日)に受け取る約束になっており、

当期分の利息を見越計上しました。

 

この時、仕訳はどうなるでしょうか?

 

 

用語解説

 

見越し…当期に受け取るべき収益のうち、まだ受け取っていない金額を

    計上すること(収益の場合)

 

 

 

例題を解きながら、一緒に考えていきましょう。

 

 

例題

<取引> ×1年12月31日

 

決算日(当期:×1年1月1日~12月31日)につき、当期分の利息を見越計上する。

なお、ユメノ店は11月1日にニャロ店に貸付期間1年、年利率3%、

利息は返済時に受け取る条件で現金1,000円を貸し付けている。

 

 

 

貸付金の利息は返済時(×2年10月31日)に受け取るので、

まだ収益として計上していません。

 

しかし、×1年11月1日から12月31日までの2ヵ月分の利息は当期の収益なので

この2ヵ月分を受取利息(収益)として処理します。

 

 

当期の受取利息は、

 

1,000円×3%÷12ヵ月×2ヵ月=5円

 

となります。

 

 

当期分の収益はまだ受け取っていないので、次期に受け取ることができます。

そこで、借方は未収収益(資産)で処理します。

 

未収収益はまだ受け取っていない収益です。

後で受け取ることができる権利なので、資産になります。

 

 

見越した収益は、決算日に再振替仕訳を行う

 

決算日に当期分として見越した収益は、翌期首に逆の仕訳をして振り戻します。

 

 

よって、仕訳は

(受取利息)5 (未収利息)5

となります。