ユメノオト

ラジオライフ

ラジオのちょっとトクする話

従業員がいつもと違うと感じたら…

f:id:jyumeno:20200503122818p:plain

 

みなさん、こんばんは。

愛原 夢音です♪

 

 

今回は、「従業員の異変に気付くポイント」について書いていきたいと思います。

 

 

 

この記事はこんな方におすすめ!

 

 

 

 

 

  • ストレスの段階によってどのように自覚が変わっていくのか
  • どのようなストレス反応が起こるのか

 

について詳しくみていきましょう!

 

 

危険に立ち向かうのか逃げるのか

 

闘争ー逃走反応

 

自分にとって危険で有害な状況に遭遇したときは、

心身に危険が及ばないように防御反応が作動します。

 

その際、危険に対して立ち向かうのか逃げるのか、行動を選択する必要があります。

 

 

どちらがより適した選択肢であるかを検討し調整していくことを、

闘争ー逃走反応」といいます。

 

 

 

生体防御の反応としては、以下の3つが挙げられます。

 

 

・瞳孔が開く

 ⇒交感神経系の活動が活発になる

 

気管支が広がり呼吸が速くなる

 ⇒酸素をより取り入れるため

 

・末梢血管が収縮して手足が冷たくなる

 ⇒出血を防ぐ

 

消化器系や生殖器の機能が抑制される      などがあります。

 

 

 

防御反応はストレス要因に対して起こる

 

人間は、外部からのストレス要因に対して防御反応を起こすことがあります。

防御反応には、大きく分けて3つの段階があります。

 

 

防御反応の3つの段階

 

防御反応の3つの段階は、以下のようになっています。

 

1.警告

反応期

ストレス要因が加えられた直後の時期。

抵抗力が一時的に低下(ショック相)し、

そのショックを特に感じる時期となる。

その後は抵抗力が高まる(抗ショック相)。

2.抵抗期

ストレス要因に対して抵抗力が高まり、

安定が確保できるようにバランスを取り始める時期。

3.疲はい期

再び抵抗力が低下し、ストレスに対しての身体的、精神的な反応が

現れるようになる時期。

 

 

長時間ストレスにさらされると、疲はい期に至ります。

 

疲はい期には、メンタルヘルス不調のサインとして

ストレス反応が現れるようになります。

 

 

 

メンタルヘルス不調のサインとしてのストレス反応

 

 

ストレス反応には、身体的反応、心理的反応、行動的反応があります。

まとめると、以下のようになります。

 

身体的反応 ・消化器運動抑制(胃痛、食欲不振)
・発汗、心拍数増加(動機、めまい)
・血糖値、血圧上昇(脂質代謝促進)
心理的反応 ・情緒的反応(不安、焦燥、憂うつ、無気力、混乱)
・認知的反応(注意力散漫、考えがまとまらない、意思決定できない)
行動的反応 ・食行動変化(食べすぎ、飲みすぎ)
・攻撃的、逃避的

 

 

3つの反応の「急性反応」と「慢性反応」

 

 

上記の身体的反応、心理的反応、行動的反応には、

それぞれ「急性反応」と「慢性反応」がみられます。

 

まとめると、以下のようになります。

 

身体的反応 急性反応 動悸、胃痛、発汗、下痢、緊張感
慢性反応 疲労感、消化器系症状、不眠
心理的反応 急性反応 不安感、緊張感、怒り、混乱、落胆、やる気の低下
慢性反応 抑うつ、不安感、無気力、会社を辞めたい
行動的反応 急性反応 回避行動、事故、口論
慢性反応 遅刻や欠勤、作業能率の低下。生活の乱れ

 

 

ストレスの段階と自覚の内容

 

厚生労働省の委託研究によると、

ストレスの段階によって自覚される内容に変化があるとされています。

 

まとめると、以下のようになります。

 

ストレスの段階 自覚の内容
低い段階 活気のなさ
中程度の段階 不安感、イライラ感、身体愁訴
高い段階 抑うつ

 

 

部下の様子が「いつもと違う」と思ったら

 

 

日頃から観察していたりコミュニケーションを取っていれば、

部下の異変に気付くものです。

 

普段から部下に関心を寄せ、声掛けを惜しまないことが大切です。

特に生き甲斐の有無が重要となります。

 

 

たとえば…

 

風邪をよくひいたり、胃痛の次は歯痛などと病気が連続する状態が

長引いている場合は、病気への抵抗力が低下しているとわかります。

 

 

背景には、メンタルヘルス不調が潜んでいるかもしれません。

 

たとえ小さな病気であっても、部下がアピールしたときは

聴き逃さずにメモしておきましょう。

 

 

仕事面や身体的な問題だけに注目するのではなく、

言葉・態度や対人関係に至るまで幅広くアンテナを張りましょう!

 

 

「コミュニケーションが面倒」と部下が考えている状態は、要注意です。

 

・昼休みの食事の変化

 ⇒以前は弁当を持ってきて食べていたのに、

  最近はコンビニのパンだけで過ごしている など

 

・飲み会の参加率の低下

 

 

これらは、観察の一つのポイントとなります。

 

 

いつもと違った状況が2週間以上続くようであれば、

事業場内産業スタッフと連携するなどの実際的な対応の検討も必要になってきます。

 

 

◇「いつもと違う」部下の様子

 

午前の様子 午後の様子
・服装・身だしなみが乱れる
・眠そうな様子
・やつれた表情
・挨拶をしなくなる
・目が合わなくなる
・酒の臭いがする
・食事をとらなくなる
・食べることを面倒がる
・メニューを選べない
・雑談を避ける
・昼寝・居眠りが多くなる
・離席が増える

 

 

 

従業員の異変に気付くためにやるべき2つのこと

 

従業員の異変に気付くためにやるべきことは、以下の2つです。

 

 

従業員の個人の特徴や状態の変化を時系列でとらえる

 

 ほかのスタッフと比較するのではなく、

 従業員個人の特徴や状態の変化を時系列でとらえるようにします。

 

 従業員について気になることは、メモを取っておきましょう!

 

 

 

②対処すべきリスクがあるかどうかを検討する

 

 異変に気付くということは、

 日常的なコミュニケーションの質が問われる問題ということになります。

 

 普段からの1次予防的な関わりも重要です。

 

 場合によっては、本人だけでなく周囲の意見も参考にしながら、

 組織として対処するいリスクがあるかどうかを検討していきます。

 

 

 

 

まとめ

◎動機や胃痛は急性反応であるが、不眠は慢性反応である

 

抑うつ感は、ストレスのレベルが最も高い段階で現れる症状である

 

◎Bさんが同僚より残業が長いことは、「いつもと違う」サインではない